朝日杯を制したアドマイヤコジーンの離脱で、 俄然混迷を深めている牡馬クラシック戦線。 多士済々のメンバーは群雄割拠、それこそ戦国絵巻きの様相を呈している。 ３歳戦で先んじたのはたんぱ杯勝ちのアドマイヤベガ、 ホープフルＳのトウカイダンディ。 今年になってからは2000�bの京成杯を勝ったオースミブライト、 共同通信杯を逃げ切ったヤマニアクロ、 きさらぎ賞で勝負強さをみせたナリタトップロード、 ２戦２勝の良血ニシノセイリュウらが頭角を現わしてきた。
最も格式の高いクラシックトライアルの弥生賞には、 そのうちアドマイヤベガ、トウカイダンディ、ナリタトップロードが出走する。 ここで強い勝ち方をすれば、その後が見えてくるだろう。 １番人気はアドマイヤベガ。 新馬緒戦を降着になりながら、２戦目にエリカ賞を選ぶ前代未聞のローテーション。 しかし、実力通りに勝利を収めると、返えす刀でたんぱ杯も切って捨てた。 この２戦は着差はわずかながら、余裕を持った勝ち方。 スローペースだったことを考えれば、着差や指数にこだわるのは誤りだろう。 武豊を背にダービーまで主役を張るのは間違いない。
だが、もう一頭非常に気になる馬がいる、ナリタトップロードだ。 ２戦目で初勝利を収めたが、折り合いに難があったのが懸念材料だった。 それも次走の福寿草特別で控える競馬を教え、 折り合いをつけさせることに成功した。 その成果が出たのがきさらぎ賞だった。 中団にポジションをとると、 直線では矢のような伸び脚でエイシンキャメロンを叩き合いで競り落とした。 着差はクビだったが、競り合いになれば負けない勝負根性は並みのものではない。 父サッカーボーイは自身の競走成績とは違い 地味な産駒しか出していないが、その分自身になかったスタミナを伝えている。 母はホウシュウサルーン、グリーンプレゼンス、ジェイドマジックと コンスタントにレベルの高い産駒を生んでいる。 距離的にはダービー、菊花賞でもこなせるだけのスタミナのある配合だ。 成長途上であることと大舞台に経験のない鞍上が不安だが、 それを補うだけの可能性を秘めている。 粗削りなコンビであることを承知で今回は◎を打つ。
対抗はもちろんアドマイヤベガ。 三番手にトウカイダンディだが、あくまで押さえの評価。 穴ならマイネルシアターとブルーコマンダー。 いずれにせよ勝負は◎−○の組み合わせ。


想定時の結論
◎ナリタトップロード ○アドマイヤベガ ▲トウカイダンディ △マイネルシアター △ブルーコマンダー