今週のデータ解析 No.322
第127回 天皇賞
4歳上オープン(GT・春)(指定・定量)
5月6日 京都競馬場 芝右3200b 


馬 名 斤量 騎手 5前走 4前走 3前走 2前走 前 走 ランク
ファストタテヤマ 58 安田 75 85 73 57 89
アルアラン 58 本田 地E ダ31 地J ダ66 77
イングランディーレ 58 小林淳 ダ73 77 ダ76 75 96 A
ツルマルボーイ 58 横山典 92 74 83 84 90
トーホウシデン 58 田中勝 77 87 86 85 86
イエローボイス 58 岩田康 70 82 74 79 81
ダンツフレーム 58 藤田 74 84 82 80 95 B
トシザブイ 58 93 85 71 62 87
マイネルアンブル 58 蛯名 64 83 75 89 87 Y
トップコマンダー 58 四位 78 87 84 63 87
ヒシミラクル 58 角田 74 75 83 85 87
ダイタクバートラム 58 武豊 63 78 58 73 91 C
エリモシャルマン 58 池添 66 73 61 67 87
サンライズジェガー 58 後藤 81 77 96 57 86 X
マイネルプレーリー 58 村本 71 85 77 64 87
タガノマイバッハ 58 安藤 80 73 82 89 91 CY
アクティブバイオ 58 松永 76 82 57 71 87
シースルーオール 58 佐藤哲 76 62 72 83 65

「今週のデータ解析の考え方」
馬耳東風の予想スタンスです。初めての方はお読み下さい。

<!注意点!>
 出馬表の数字はスーパーパドック2000を使い独自に算出したスピード指数です。 ランクの「ABCD」は前走の、「XYZ」は近2走から4走の指数の順に高かったものです。 このサイトの指数は西田式スピード指数研究会のものとは全く異なります。 西田式スピード指数については(株)ライトニックス でご確認ください。


◆消去データ(過去10年)
@前走非重賞戦で未連対
 アルアラン
A日経賞組を除き、前走着外馬
 アクティブバイオ・イエローボイス・エリモシャルマン・サンライズジェガー・
 トシザブイ・トップコマンダー・ヒシミラクル

B前走、馬体重10`以上減で敗退した馬
 ファストタテヤマ
CGT馬を除く大阪杯組
 タガノマイバッハ・ツルマルボーイ
D前2走で条件戦出走
 シースルーオール
E前2走とも2400b未満だった馬
 イエローボイス・タガノマイバッハ・ダンツフレーム・ツルマルボーイ・
 トップコマンダー・トーホウシデン

F前2走、GU以上で入着のない馬(GT勝ち馬を除く)
 アクティブバイオ・アルアラン・イエローボイス・サンライズジェガー・
 トシザブイ・トップコマンダー・トーホウシデン・ヒシミラクル

G前2走で二桁着順があったのは1頭だけ(菊花賞で体調不良だったナリタタイシン)
 アルアラン・イエローボイス・サンライズジェガー・ダンツフレーム
 ・ツルマルボーイ・ヒシミラクル・ファストタテヤマ

H前3走とも3000b以上出走(阪神大賞典勝ち馬を除く)
 アクティブバイオ
I前4走で連対のない馬
 アルアラン・ダンツフレーム・ファストタテヤマ
J叩き2戦目馬(前々走GT連対か前走重賞勝ちを除く)
 ダンツフレーム・ツルマルボーイ・マイネルアンブル
K年明け5戦以上消化
 シースルーオール・タガノマイバッハ
L7歳以上馬
 アルアラン・シースルーオール・トシザブイ
M重賞未連対馬
 イエローボイス・エリモシャルマン・シースルーオール・マイネルアンブル・マイネルプレーリー
 →完全クリア馬はイングランディーレ、ダイタクバートラムの2頭。
 →減点1でトーホウシデン、マイネルプレーリーが続く。



◆好走データ(過去10年)
@阪神大賞典勝ち馬は【4140】
 ダイタクバートラム
A前年の菊花賞馬
 ヒシミラクル
B2400b以上の重賞勝ちのある4、5歳馬
 イングランディーレ・サンライズジェガー・ダイタクバートラム・ヒシミラクル
 →データはイングランディーレ、ダイタクバートラム。
 →菊花賞馬ヒシミラクルは復調次第か。



◆穴データ
@3000b以上の重賞で連対していた馬
 イングランディーレ・ダイタクバートラム・ヒシミラクル・ファストタテヤマ
A巻き返しなら日経賞組
 マイネルアンブル
 →マイネルアンブルの上昇度に穴気配。

◆コース距離適性
@京都芝コース連対率50%以上
 イエローボイス・ダイタクバートラム・タガノマイバッハ・トップコマンダー・
 トーホウシデン・ファストタテヤマ

A芝3000b以上連対率50%以上
 イングランディーレ・ダイタクバートラム・トーホウシデン・ヒシミラクル・
 ファストタテヤマ・マイネルアンブル

 →ダイタクバートラム、トーホウシデン、ファストタテヤマに好適性。



盾の名には恥じぬ 古馬最強バートラム

レース概況
 3200メートルで争われる古馬GTの最高峰。 重賞勝利かGT連対経験のない馬や、前走がGV以下だった馬の好走は厳しい。 1番人気は【4312】、2番人気は【4132】と互角。 連対馬20頭のうち17頭までが3番人気以内だった。 阪神大賞典組が連対馬の半数を占め、 日経賞組が続く。大阪杯からのステップはメジロマックイーン、 トウカイテイオー、マーベラスサンデーが敗れているように鬼門になっている。

今週の結論
 ステイヤー血統が廃れゆく趨勢のなかで、8年ぶりのフルゲートになった春の天皇賞。 距離さえ持つなら出せねば損とばかりに、 各陣営は強敵のいない今年のレースに色めきたったようだ。 だが、傑出馬不在と言われた8年前さえ、GT2勝馬ライスシャワーと 菊花賞2着のステージチャンプで決まったように『春の天皇賞』には 歴史に名を刻むだけの名馬たる資格が求められる。 ちなみに騎手の力量で勝たせたと軽視されることの多い クシロキングはその年の中山記念、金杯を制しており、 12番人気だったエリモジョージは後に宝塚記念も勝っている。波乱が起きても、 オープンで好走している程度の馬では到底、勝ち馬になれないのだ。 本命は1番人気を背負うダイタクバートラム。 去年まで準オープンすら勝てなかった馬が長距離に路線を変更してから【2110】、 一戦毎に成長が分かるようなレース振り。 負けた2戦もステイヤーズSは直線で前が詰まって立て直す不利があったし、 ダイヤモンドSは道悪に切れ味を殺されて先行馬を捕まえきれなかったものだ。 阪神大賞典が重賞初制覇になったが、 馬群を割って抜け出してくる脚はGT級の貫禄すら感じさせるものがあった。 父ダンスインザダークのベストパフォーマンスが菊花賞だったように、 京都の長丁場はダイタクバートラムにとって最高の舞台。 鞍上の武豊は言うまでもなく平成の盾男なら鬼に金棒だろう。 今年、古馬最強の座をかけてシンボリクリスエスに果たし状を叩きつける には、春の盾はどうしても取っておかねばなるまい。
 相手は同厩になるがツルマルボーイだろう。 勝ちきれない甘さはあるものの、差し脚は天下一品。 あまり後ろでじっとしていると勝負が終わってしまうが、 良い位置で競馬ができれば◎を脅かす脚を持っている。 三番手に関東の刺客トーホウシデン。 前走の馬体減りは気にかかるが、菊花賞2着があるように距離に不安はない。 ブライアンズタイム×ブラッシンググルームはマヤノトップガンと同じ配合で、 無駄のない小さな体で走る姿はライスシャワーを彷彿とさせる。 以下、連下に勢いあるイングランディーレ、 腐っても菊花賞馬ヒシミラクル、鞍上強気のサンライズジェガー、天皇賞血統マイネルプレーリー。


確定後の結論
◎ダイタクバートラム 〇ツルマルボーイ ▲トーホウシデン
△イングランディーレ △ヒシミラクル △サンライズジェガー △マイネルプレーリー




負師パンダの二重丸

 春天がフルゲートになったのって、いつ以来であろうか。見事なまでにどこからで も狙える天皇賞。近年、小頭数の実力馬の力比べばかり見てきただけに、こういうの は凄く新鮮な気がする。こういう時に限ってあっさり一番人気で決まったりするものだが(笑)、せっかく の大混戦、思いっきりひねってみたい。 本命はエリモシャルマン。徹底先行がいなくて、スローに流れる今年の春天。とく れば、穴を開けるのは、スローでもすんなり折り合えて、好位でそつなく立ち回れる 馬。エリモはスローの折り合いには全く問題ないし、長く良い脚を使える馬。ダイタ クマークで有力馬の仕掛けが遅れるようならば、ひと足先に先頭にたつこの馬の粘り こみが十分考えられると思うのだが。前走惨敗も、初の重賞挑戦で先行不利の流れの 中、大きく負けなかったことを評価したい。
 対抗はツルマルボーイ。初距離が?の同馬だが、スローで流れるとなればあまり問 題とはならないはず。中距離の能力に限ればメンバー中随一。大阪杯はさすがに後ろ 過ぎただけで、常識的騎乗の横山典に乗り変われば逆にチャンスといえよう。 単穴にはイングランディーレ。ハイペースのスタミナ勝負に持ち込めば、この馬が 一番強いかもしれない。自ら先手を取ってでもそういう競馬に持ち込むところを見て みたいのだが、鞍上が小林淳一でばそこまでの度胸は無いだろう。中途半端な競馬で 中途半端な着順に終わってしまうかもしれないが、一応三番手評価を。
 一番人気ダイタクバートラムは、前走好内容&鞍上武豊となれば人気も当然だが、 大一番での乗り難しさは、混戦となればなるだけマイナスな気がして押さえまで。 以下、良化スローもマイネルアンブル、実力馬ダンツフレームにタガノマイバッ ハ、トーホウシデンまで。  

◎エリモシャルマン ○ツルマルボーイ ▲イングランディーレ 
△ダイタクバートラム △マイネルアンブル △ダンツフレーム
△タガノマイバッハ △トーホウシデン


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