混戦の中でも中心視されているのが５歳牝馬、スティンガー。 前哨戦の京王杯ＳＣではを33秒６という上がりで快勝、 このコーナーで◎に推した期待に応えてくれた。 京王杯ＳＣの優勝馬は近10年で[４１０５]だが、 着外のうち３頭は外国馬のもの。 府中コースも相性抜群なら死角がないように思えるが、 この馬のウィークポイントは武器でもある激しい気性にある。 これまでスティンガーを御して勝利に導いたのは岡部、横山典、ペリエ、武豊。 いずれもレーディングを制した一流騎手ばかりだ。 今回、先約の関係で京王杯ＳＣで鮮やかな追いこみを披露した武豊は降板し、 スティンガーにはテン乗りの田中勝春が手綱をとる。 田中勝は安田記念３連対の実績が評価されたのだろうが、 いずれも５番人気以下だったように人気薄であっと言わせるタイプ。 乗り方の難しい一番人気の牝馬をどこまで扱えるか、内枠も歓迎ではない。 オッズとの按配次第だが本命から外してみたい。
◎はそのスティンガーから乗り替わる武豊のアドマイヤカイザー。 まだ重賞未勝利の５歳牡馬だが、 昨秋から目覚しい成長を遂げてきた。 Ｇ�T初挑戦となったマイルＣＳでも、 エアジハードからコンマ６秒差の４着に好走した。 この時の上がりタイムはエアジハード、キングヘイローと同じ最速の34秒４。 直線が長くハイペース必至の安田記念なら、 この馬の持ち味を十二分に生かせようというもの。 前走のマイラーズＣのように雨が降ると切れ味は鈍るが、 パンパンの良馬場なら末脚はスティンガーに劣らない。 血統的にも父はサクラローレルを出したレインボウクエストで、 スタミナと底力も不安はない。 武豊はこの後に長期間に渡るアメリカ遠征へ旅立つが、 天才騎手の手綱捌きを国内のファンへの置き土産に見せてほしい。
相手にはオークス馬、ウメノファイバーを指名する。 府中コースは京王杯３歳Ｓ、クイーンＣ、オークスの重賞３勝。 前走の京王杯ＳＣでも不利と早仕掛けがありながら４着と好走、 府中の鬼の印象をさらに強くさせた。 前走の反動でカイバが細くなったのは心配だが、 目下、関東リーディング２位という絶好調の後藤の腕に期待したい。
単穴に香港の刺客、フェアリーキングプローン。 豪州産のデインヒル産駒だ。 管理するアラン厩舎はオリエンタルエクスプレスで一昨年のこのレース２着、 インディジェナシスで去年のジャパンカップ２着と大暴れし、大波乱を呼んでいる。 本気度ならナンバーワンで香港勢と馬鹿にすると痛い目に会う。 二度あることは三度あるとも言うではないか。
連下の筆頭にスティンガー。 以下、同じ藤沢厩舎のシンボリインディ、 福永の手に戻ったキングヘイロー、 叩き二戦目のディクタットなど。 アドマイヤカイザーからなら手広くても損はしまい。

確定後の結論
◎アドマイヤカイザー 〇ウメノファイバー ▲フェアリーキングプローン
△スティンガー △シンボリインディ △キングヘイロー △ディクタット

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