2010年産−2013年産

クラシカルチュチュ（13-64）

牝・青鹿毛・2013年2月21日生　総額2,400万円　1口 60,000円

生産者：ノーザンファーム　

募集時：457kg　体高：155.0cm　胸囲：180.0cm　管囲：19.3cm

兄弟：コールトゥバトル（愛2勝）・ルールザユニバース

栗東・佐々木晶三厩舎

Photo by CARROT CLUB

ゼンノロブロイ	サンデーサイレンス Sunday Silence	Halo
		Wishing Well
	ローミンレイチェル Roamin Rachel	マイニング
		One Smart Lady
ダンスザクラシックス Dance the Classics	Sadler's Wells	Northern Dancer
		Fairy Bridge
	Head in the Clouds	Rainbow Quest
		Ballerina

購入時の期待
　カタログをめくっていて、最も良く見えた馬。血統表を確かめると、ゼンノロブロイ牝馬だった。２年前のリラヴァティ、前年のプルメリアスターに続く現象だから、これは単に個人的な嗜好に過ぎないのかもしれない。そう気づいても、豊かな腹袋、厚い胸前、小気味よい歩様は魅力的だった。母親もまだ若い。母系はダンシングブレーヴ、レインボウクエスト、サドラーズウェルズと重厚で良質なヨーロッパ血統が重ねられてきており、ゼンノロブロイの軽快さを底上げする力が秘められている。パワフルな馬体を活かし、リラヴァティやバウンスシャッセのようにクラシック路線に乗ってほしい。

結果（7戦0勝）
　骨瘤や外傷の影響もあってデビューは2歳11月。スタートからハミを取らず、後方から脚を伸ばす競馬。 それでも掲示板を確保する。その後、成長を期待したが、気性面でカリカリしたところがあるなどして、 なかなか力を発揮できなかった。夏の函館で連闘するも結果はついてこず。 ラストチャンスの小倉でも敗退し、引退が決まった。血統的な重々しさが強く出て、勝ち上がる軽快さが 足りなかったように思う。 その後、園田に移籍して勝利をあげている。

ショットガンニング（13-26）

牡・鹿毛・2013年2月25日生　総額1,600万円　1口 32,000円

生産者：日進牧場　

募集時：510kg　体高：156.5cm　胸囲：182.5cm　管囲：20.7cm

兄弟：ミステリーノベル

美浦・木村哲也厩舎

Photo by SILK HORSE CLUB

サウスヴィグラス	エンドスウィープ End Sweep	フォーティナイナー
		Broom Dance
	ダーケストスター Darkest Star	Star de Naskra
		Minnie Riperton
ストーリーテリング	デザートキング Desert King	デインヒル
		Sabaah
	ノーテリング No Telling	Private Account
		My Heroine

購入時の期待
　父は地方競馬でリーディングサイアーに輝いたダートのスプリンター。 この馬も重戦車のようなガッチリとした短距離馬らしい馬体を持つ。 短くも力強い脚は深い砂も蹴りあげて、グイグイと進んでいくだろう。 母ストーリーテリングはダートの短距離戦を得意として 凖オープン勝ちを収めていて、交流重賞マリーンCで２着したこともある。 その間に授かった本馬は生粋の砂のスプリンター、 父と同様にJBCスプリントまで階段を昇ってほしい。

結果（1戦0勝）
　2014年11月、ノーザンファーム空港で育成中に右前脚に骨瘤を発症。 2015年3月からようやく乗り運動を再開したものの、 9月になって再び右前脚に骨瘤が出てしまう。 脚元の状態を見ながら調整を進め、2016年1月に入厩し、ゲート試験を受けて合格する。 なかなか馬体重が絞れず、600キロ近い巨漢を仕上げるのは困難を極めた。 それでも2016年5月、東京で良化途上ながらデビュー戦に漕ぎ着けた。 当日の馬体重は586キロ。 レースでは経験馬を相手にハナに立ち、スピードに秀でたところを見せる。 そのまま直線で粘りこみ図るが、残り100メートルで崩れるように転倒。 騎手は投げ出された。すぐに検査が行われ、右上腕骨骨折と診断され安楽死処置が 取られた。20年の一口ライフのなかで、レース中の予後不良は初めての経験。 デビューまで苦労しただけに、本当にショックな光景だった。 無事に出世してくれていたら、ダートのスプリントで活躍してくれていたはず。 なお、JRAの事故見舞金（610万円）、競走馬保険（募集価格の70％）が適用されることになった。

ラスファジャス（13-29）

牡・鹿毛・2013年1月25日生　総額3,000万円　1口 60,000円

生産者：ノーザンファーム　

募集時：488kg　体高：156.0cm　胸囲：179.0cm　管囲：20.2cm

兄弟：カオス

栗東・石坂正厩舎

Photo by SILK HORSE CLUB

ハービンジャー Harbinjer	Dansili	デインヒル
		Hasili
	Penang Pearl	Bering
		Guapa
ラフィエスタ	スペシャルウィーク	サンデーサイレンス
		キャンペーンガール
	ライクザウインド	デインヒル
		ウインドインハーヘア

購入時の期待
　新種牡馬として大いに注目されるスタートを切ったハービンジャー。 その２世代目の産駒になる。本馬はセレクトセールで2000万円で落札されたが、 1000万円上積みされての募集は評価の高さを示しているのではないか。 曾祖母はディープインパクトを産んだウインドインハーヘア。 祖母は未勝利、母は不出走だが、秋華賞にも出走したハワイアンウインドなど が出ており、一族の活力は落ちていない。デインヒルの強いインブリードを持つ。 一次募集時、カタログを見て、 この世代で最も気に入った馬だったのだが、人気が高く、購入することができなかった。 だが、キャンセル募集で７倍の抽選をくぐり抜けて当選したのだった。 実はキャンセル募集の申し込みが始まった日、 オステオコンドローマを発症して手術することが告知された。 競走能力に影響はないが、育成が２、３ヶ月遅れることは間違いない。 私は情報を知る前に申し込んだのだが、おかげで倍率は下がったし、後悔はない。 焦らずに乗り込んでデビューをめざしてほしい。

結果（4戦1勝）
　2015年12月のデビュー戦は2着。2番手から先行し、残り300メートルから先頭に立つ 積極的な競馬だった。まだ緩い仕上げでの好走に期待が膨らんだ。 一息入れた2戦目は2016年3月。福永騎手に手綱が替り、逃げ馬を捕えられなかった ものの再び2着に入る。そして４戦目、 まずまずのスタートを切ると、道中は9番手あたりを追走。 残り600m付近から差を詰めにかかり、直線では大外から脚を伸ばしてゴール手前で計ったように差し切った。早く勝ち上がって成長を促したいという陣営の目論見どおりになり、 ノーザンファームしがらきに放牧に出された。夏の函館開催をめざすため、 6月8日、栗東トレセンから出発。しかし、到着して調整を始めたところ、 40度の熱発。腸炎の疑いがあるとして診療所に入院した。 点滴など治療を行っていたが、14日午後、白血球の数値が下がり、 腸炎を発症していると診断された。夕方になると脱水症状がみられ、意識が 朦朧とするなど悪化していく。このままでは苦しむだけで回復の見込みがないと、 安楽死の処置が取られることになった。本当に突然の出来事で、 どうにも受け止めることができなかった。 この世代、ショットガンニングに続く訃報に言葉を失った。

ファヴォリート（12-29）

牡・栗毛・2012年2月14日生　総額3,000万円　1口 60,000円

生産者：ノーザンファーム　

募集時：514kg　体高：162.0cm　胸囲：181.5cm　管囲：21.3cm

兄弟：ジューヴルエール

栗東・池江泰寿厩舎

Photo by SILK HORSE CLUB

ネオユニヴァース	サンデーサイレンス Sunday Silence	Halo
		Wishing Well
	ポインテッドパス Pointed Path	Kris
		Silken Way
マチカネタマカズラ	Kingmambo	Mr.Prospector
		Miesque
	Sweet and Ready	El Prado
		Sweet and Steady

購入時の期待
　雄大な馬格と厩舎ブランドから、募集時に人気を集めた１頭。 シルクが実績性になって初年度だったが、私は敢えなく一次で落選。 出資は諦めていたが、２次で運良く電話がつながって申し込むことができた。 兄は素質馬のジューヴルエールで、母はクイーンＣ３着の成績を残している。 １歳とは思えない筋骨隆々ぶりだが、あまり大きく育ちすぎないほうが望ましい。 逞しいトモが豪快なエンジンとなってくれるはずだ。 小回りの競馬は向かなさそう。ぜひともクラシック路線に乗ってほしい。

結果（2戦0勝）
　２歳７月、思わぬアクシデントがファヴォリートを襲った。 内視鏡検査を行ったところ、中程度の喉頭片麻痺（喉鳴り）が見つかったのだ。 すぐに手術したものの、調教や能力への影響は避けられないものだった。 10月にノーザンファームしがらきへ移動。しかし、軽い熱発を繰り返すなど 状態面が安定しない。３歳１月、ようやく入厩した。 熱発や煩いところに手を焼かせるが、すぐに落ち着きゲート試験も合格。 デビュー戦は素質の高さを見せて３着に好走した。 騎手も「ダートならかなりやれそう」と手応えを感じたという。 ところが、満を持して臨んだダート戦でシンガリ負け。 診断の結果、骨盤の腸骨に骨折線が見つかり、全治9ヶ月以上の重傷を負っていたことが判明した。診断当日に抹消手続きが取られた。引退後は滋賀県内で乗馬になる予定とのことで、 穏やかな余生が送れることを祈りたい。

カルナヴァレスコ（12-43）

牡・黒鹿毛・2012年1月31日生　総額3,500万円　1口 70,000円

生産者：白老ファーム

募集時：459kg　体高：154.5cm　胸囲：177.5cm　管囲：20.4cm

兄弟：シーサイドリトリート（米7勝）・サダムグランジュテ

栗東・池江泰寿厩舎

Photo by SILK HORSE CLUB

ステイゴールド	サンデーサイレンス Sunday Silence	Halo
		Wishing Well
	ゴールデンサッシュ	ディクタス
		ダイナサッシュ
シーズライクリオ Shes Like Rio	Boundary	Danzig
		Edge
	Leading Rhyme	Mt.Leader
		Gay Sonnet

購入時の期待
　この世代、２頭目の池江泰寿厩舎の管理馬。本馬もやはり一次募集で出資できず、 電話申し込みで権利を得た馬である。 兄に加ニジンスキーＳをレコード勝ちしたシーサイドリトリートがいる良血馬。 ステイゴールドを父に持ち、弾力性ある馬体を受け継いでいるのではないか。 めざせオルフェーヴル！とは言わないが、クラシックの王道を歩んでほしい。

結果（6戦1勝）
　2014年7月に入厩。ゲート試験を合格して放牧に出された。 暮れの中京でデビューすると、好位から競馬。直線では残り200メートルで 先頭に立って押し切った。レース後は続戦の予定も、左トモを跛行したため回避。 2015年2月、ゆりかもめ賞で復帰を予定するも、今度は左前挫石のため 出走を取り消すことになった。5月のプリンシパルSは大敗。 7月に右飛節に張りが見られたため、秋に目標を切り替えた。 10月の新潟では最後方から追い込んで3着に入線。 12月の阪神でも3着に好走した。しかし、体調も気性も弱いところがあり、 2016年1月のレース後に放牧へ。本来の調子が取り戻せず、4月末には微熱も出たことから 検査をしたところ、脾臓に腫瘍らしき影を確認。5月に北海道へ移動して 検査を行った結果、やはり腫瘍があることが確認された。 獣医師から競走能力喪失の診断を受け、登録を抹消されることになった。 高い素質を秘めていることは折々に感じさせられただけに、 心身ともに万全の状態で勝負させてあげたかった。

ビーラヴド（12-50）

牝・黒鹿毛・2012年4月6日生　総額1,500万円　1口 30,000円

生産者：新冠橋本牧場　

募集時：409kg　体高：153.0cm　胸囲：170.0cm　管囲：19.0cm

兄弟：ボールドカーナ

栗東・高橋義忠厩舎

Photo by SILK HORSE

エンパイアメーカー Empire Maker	Unbridled	Fappiano
		Gana Facll
	Toussaud	El Gran Senor
		Image of Reality
ラブカーナ	オース Oath	Fairy Ling
		Sheet Audacity
	カーナ�U Caema	Caetleon
		Riviete Salee

購入時の期待
　馬産地で評判の高いエンパイアメーカーの仔。 キャロットで出資したリリサイドに通じるものがあるが、 健康さを象徴する豊かな腹、 可動域の広そうな前肢が魅力的。 気がかりは小柄な馬体で、少しでもパワーをつけてもらえれば。 芝の中距離で活躍するのではないか。

結果（4戦0勝）
　エンパイアメーカー産駒らしく？ゲート試験から苦労した。 デビュー戦では後方を追走するも、直線大外から脚を伸ばして 素質の片鱗を見せて期待を持たせた。一息入れた6月の２戦目、 早めに砂を試したいとの調教師の意向でダートへ挑むも６着に終わる。 「芝の方が終いの脚も生きてくる」「ゆったり競馬が出来る長めの距離」の方が良いと、 疲れを取って夏の小倉初日から始動するプランが決定。 ３戦目は8月2日の牝馬限定の芝1800メートル戦に定められた。 ところが、メンバーの薄い「北海道で出走させる方がチャンスあり」と方針転換。 7月30日、栗東で追い切られた後、函館競馬場に向けて出発した。 ここで再び方針が覆され、芝がかなりのメンバーが揃うとして、 ダートに出走することになる。しかし、レース前から入れ込み激しく消耗し、 好位から4コーナーでは中団まで下がってしまうなど大敗。 連闘を画策するも頭数が多くて回避する。函館の馬房が使えなくなるので、 他の厩舎に貸してもらえるか当たってみたが叶わず。結局、栗東に戻し、小倉最終週をめざすことになった。 だが、長距離輸送で体調が崩れて前後肢が腫れるなどしたため、 小倉は回避し、阪神のスーパー未勝利一本に賭けることになった。 その最終戦は入れ込みキツく、出たなり後方。追い出すも４コーナーでは最後方。 「ダートよりは芝の方が断然良いと思っていましたが、それ以前の話」（藤岡康太）で 登録抹消された。その後、ネットオークションで70万円で落札され、佐賀で勝利をあげている。 それなりに調教師はレースを探してくれたのかもしれないが、 北海道への輸送は大きな誤りであり、競走生活の芽を摘んでしまった。 わずかな先も見通せずに思いつきで行動すると、やることなすこと裏目になるという、 当たり前の事実が目の前で繰り広げられているようだった。 まだ調教師も将来があると思うので、これを反省材料として頑張ってほしい。

バウンスシャッセ（11-12）

牝・鹿毛・2011年5月6日生　総額1,800万円　1口 45,000円

生産者：ノーザンファーム　

募集時：473kg　 体高：158cm　 胸囲：177.5cm　 管囲：19.8cm

兄弟：スタッブスアート（英2000ギニー3着）・ホーカーテンペスト

美浦・藤沢和雄厩舎

Photo by CARROT CLUB

ゼンノロブロイ	サンデーサイレンス Sunday Silence	Halo
		Wishing Well
	ローミンレイチェル Roamin Rachel	マイニング
		One Smart Lady
リッチダンサー Rich Dancer	Halling	Diesis
		Dance Machine
	Fairy Flight	Fairy King
		Rising Tide

購入時の期待
　この世代はペルーサやサンテミリオン、アニメイトバイオなどが大活躍した影響で、 良質の肌馬に多くゼンノロブロイに配合された。シンハリーズに続いてのロブロイ牝馬である。 寝肩、トモも大きい。少し胴がつまりぎみだが、筋肉の付き方は良い。 遅生まれながら募集時に470キロを超えており、重くなり過ぎないことだけが心配。 名門・藤沢厩舎がどのように仕上げてくれるのか、楽しみにしたい。

結果（16戦5勝）
　2013年6月29日、函館競馬場に入厩。ゲート試験合格後、 そのままデビュー戦を迎えると、中団外々を立ち回り、早め先頭から押し切り勝ちを収める。同コースで行われた札幌2歳Sは悪馬場を気にしてフォームがバラバラになって大敗。 11月のアルテミスSも多頭数の競馬で初めて揉まれたことが影響して10着。 だが、年明けの寒竹賞では力を発揮して牡馬相手に完勝した。 続くフラワーCで初重賞勝ち。距離面を考慮して牡馬に挑んだ皐月賞は11着と敗れたものの、満を持して臨んだオークスでは3着に好走。 私も府中で応援していたが、直線は進路を取れなかったこともあって惜しい競馬だった。 それでも、クラシックで馬券圏内に来たのだから素晴らしい結果である。 夏から秋と調子が取り戻せなかったが、秋華賞ではハイペースのなかを 先行して踏ん張って復調の兆しを見せた。 2015年3月、中山牝馬Sでは鮮やかな差し切り勝ち。1年ぶりの美酒を味わう。 ヴィクトリアマイルでは距離が足りず、愛知杯も大敗。 放牧先で調子はあがってこず、復帰できたのは半年後、2016年1月の愛知杯。 8番人気の評価だったが、中山牝馬Sを彷彿とさせる追い込みで重賞3勝目をあげた。 中日新聞杯は進路が開かずも5着。その後、6月の鳴尾記念をめざしていたが、 腱鞘部分のムクミが原因で状態があがらず。クリーニング処置を行ったが 回復具合から乗り出す目処が立てられないと、来年を見据えて繁殖入りすることが決まった。馬主孝行な牝馬で、本当に頑張ってくれた。良い仔をターフに送り出してほしい。 感謝しかない。

リラヴァティ（11-58）

牝・黒鹿毛・2011年3月5日生　総額3,600万円　1口 90,000円

生産者：ノーザンファーム　

募集時：410kg　 体高：156cm　 胸囲：174cm　 管囲：19.6cm

兄弟：アダムスピーク（ラジオNIKKEI杯）

栗東・石坂正厩舎

Photo by CARROT CLUB

ゼンノロブロイ	サンデーサイレンス Sunday Silence	Halo
		Wishing Well
	ローミンレイチェル Roamin Rachel	マイニング
		One Smart Lady
シンハリーズ Singhalese	Singspiel	In the Wings
		Glorious Song
	Baize	Efisio
		Bayonne

購入時の期待
　カタログのなかで最も輝いてみえた。最優先で申し込んだ。 ゆったりとした腹袋、大きなトモ、厚い胸。クビ差しは太すぎず、角度も良い。 脚元に欠点は見られない。前年、一目惚れしたローブティサージュに似ているなと思ったら、 この馬も母の父が同じシングスピールだった。 兄アダムスピークが重賞を勝っているとはいえ、牝馬で９万円は高すぎるのではないかとも 感じたが、それだけ牧場もデキに自信があるということだろう。小柄な馬体は成長待ち。 距離はある程度、あったほうがいいはず。めざすはオークスか。

結果（23戦5勝）
　2歳6月のデビュー戦は2着。12月に初勝利をあげ、重賞初挑戦のフェアリーSは先行力を活かして3着に好走した。 さらにチューリップ賞も逃げてハープスター、ヌーヴォレコルトに続く3着に入り、 桜花賞への優先出走権を獲得した。7月に2勝目をあげると、ローズSは逃げねばって3着。 秋華賞は厳しいペースのなか、2番手から先行して8着と力をつけていることを証明した。 古馬になって1000万特別を勝利すると、勢いをかって参戦した福島牝馬Sでは積極的な競馬で クビ差の2着と初めて重賞で連対する。秋は3度目のG１となるエリザベス女王杯に出走。 ここでも勝ち馬からコンマ3秒差と大一番で強いところを見せた。 充実期を迎えた5歳、凖オープンを勝つと、続くマーメイドSは直線半ばで先頭に立って 粘りきって優勝。悲願の重賞制覇を成し遂げた。クイーンS後、右前脚に故障が見つかり、 復帰を目指したものの、エリザベス女王杯にに向けた調整中、再び気にするようになったことで引退を決めた。 一歩ずつ階段をのぼるように成長し、レースでは毎回頑張って重賞ウイナーになってくれた。 一口馬主としては感謝するばかりの孝行娘だった。

ワールドインパクト（11-34）

牡・鹿毛・2011年4月5日生　総額4,500万円　1口 90,000円

生産者：ノーザンファーム　

募集時：458kg　体高：157.0cm　胸囲：178.0cm　管囲：21.5cm　　　

兄弟：ダノンジェラート

栗東・友道康夫厩舎

Photo by SILK HORSE CLUB

ディープインパクト	サンデーサイレンス Sunday Silence	Halo
		Wishing Well
	ウインドインハーヘア Wind in Her Hair	Alzao
		Burghclere
ペンカナプリンセス Penkenna Princess	Pivotal	Polar Falcon
		Feartless Revival
	Tiriana	Common Grounds
		Proudfoot

購入時の期待
　唯一、会員優先期間に抽選となった人気馬。 今年、ノーザンファームからのプレゼントはどれかと探したとき、 自然と目が向いた。とりわけ馬体が優れているわけではないが、かといって欠点はない。 全兄ダノンジェラートはセントライト記念３着など活躍している、 その兄は6900万円でセレクトセールで落札されているから、 馴致代込4500万円はお買い得だと思う。 ひとつ上の全姉も入厩しており、仕上がりが遅いわけでもなさそうだ。 マイルから中距離の芝で活躍してくれるのではないか。

結果（11戦2勝）
　2歳7月に入厩してゲート試験合格。2戦目で単勝1.3倍の人気に応えて初勝利をあげた。 友道師は「真面目に走っていない中で勝ち上がってくれたのですから、力が一枚上でした」 とのコメント。早くクラシック戦線に乗りたかったが、 梅花賞、すみれSとも惜敗してしまう。それでも大寒桜賞で鮮やかな追い込み勝ちを見せると、 ダービーを目指して青葉賞に出走。ここでも1番人気に推されたが、 ショウナンラグーンの大駆けにあってアタマ差の2着に敗れてしまった。 シュタルケが「外を回っていれば勝っていた」という競馬だった。 一口馬主として初の日本ダービーは10着。秋に備えたが、セントライト記念、 菊花賞とも10着に大敗。レース後、右前脚に屈腱炎を発症していることが判明した。 それから1年10ヶ月ぶりの復帰戦となった阿賀野川特別。 鋭い差し脚で2着に奮闘する。勝ち馬のトーセンバジルとは4分の3馬身だった。 いつ屈腱炎が再発してもおかしくない状況下、次戦は半年後の中京。 大寒桜賞で優勝したゲンの良いコースで、私も現地で応援することにした。 デムーロを鞍上に迎えて勝負がかりだったが、思わぬ先行策を取り、 さらに馬場の悪い内側を通るなどして4着。 レース後、再び脚元に熱感が出て、復帰困難と判断されて引退が決まった。 能力は本当に高いものを持っていたと思う。ケガさえなければと悔やまずにはいられない。

ラディーア（11-36）

牝・鹿毛・2011年2月21日生　総額3,500万円　1口 70,000円

生産者：ノーザンファーム　

募集時：404kg　体高：156.5cm　胸囲：175.5cm　管囲：20.0cm　

兄弟：ラトーナ

栗東・大久保龍志厩舎

Photo by SILK HORSE CLUB

ディープインパクト	サンデーサイレンス Sunday Silence	Halo
		Wishing Well
	ウインドインハーヘア Wind in Her Hair	Alzao
		Burghclere
レト�U Leto	Diesis	Sharpen Up
		Doubly Sure
	ランジェリー Lingerie	Shirley Hights
		Nothern Trick

購入時の期待
　半姉に新馬戦を快勝したラトーナがいる。 この馬は小柄ではあるが、バランスの良い形をしている。 動きを見る限り、体も柔らかそうだ。 ディープインパクト産駒だから馬格がそれほどないのも気にする必要はないかもしれないし、 いずれ馬体は成長していくだろう。 マイルあたりでスピードを活かすタイプとみた。

結果（7戦0勝）
　２歳９月に入厩したものの、骨瘤を発症して再放牧に。 デビューが遅れることになった。募集時、小柄な馬体でトモが薄かったのが 気になるところだったが、ひ弱な体質が競走生活のネックになり続けた。 一瞬の脚がなくダートも試したが成功せず。 ３歳８月末、目先を変えた芝の長距離戦で逃げて２着し、 あっと驚かしてくれたもののタイムリミットは過ぎていた。 連闘で臨んだ最後のレースは疲労からハナを奪えず、 登録を抹消することになった。引退後はノーザンファームで繁殖牝馬になるということで、 血統の良さを活かして良い仔を産んでほしい。

ダブルウォー（10-5）

牡・鹿毛・2010年1月15日生　総額4,000万円　1口 100,000円

生産者：白老ファーム　

募集時：486kg 体高154cm 胸囲184cm 管囲20.2cm

兄弟：ブレイクランアウト（共同通信杯）・エネアド

美浦・戸田博文厩舎

Photo by CARROT CLUB

ウォーエンブレム War Emblem	Our Emblem	Mr.Prospector
		Personal Ensign
	Sweetest Lady	Lord at War
		Sweetest Roman
キュー Queue	フレンチデピュティ French Deputy	Deputy Minister
		Mitterand
	ピジェイフローラル P J Floral	Baldski
		Peroxide Princess

購入時の期待
　兄弟にブレイクランアウトと新馬戦を快勝したエネアドがいる良血。 早い時期から活躍できる一族である。 牧場の筋肉番付ナンバーワンとのことで、トモが非常に発達しており骨量も豊富。 父のウォーエンブレムが嫌われたようで、会員優先期間に即満口にはならず出資することができた。 パワーに任せてダートで活躍するタイプか。 一世代上のガーンディーヴァに続くウォーエンブレム産駒だが、 勝ち上がり率の高さに期待したい。

結果（10戦0勝）
　500キロ近い馬体があり、脚元に不安を抱えながらの調教。 年明けにようやくデビュー戦を迎えるも、これほど惜敗が続くとは思いもしなかった。 ４戦連続して２着の後、５戦目はゲートに潜ってしまい「脳震盪」のような状態で走ることに。 ここで完全に調子を落としてしまった。復帰後は以前の状態を取り戻すことなく、 最後は芝まで試してみたものの１勝をあげることはできなかった。 並んで抜かせないような根性がなかったのも、 勝ち星に手が届かなかった原因である。それでもデビュー４戦の間に どうにかできなかったかと、悔いが残る結果になった。

ホワイトフリート（10-9）

牡・芦毛・2010年4月26日生　総額4,000万円　1口 100,000円

生産者：ノーザンファーム

募集時：443kg 体高153.5cm 胸囲176cm 管囲21cm　

兄弟：ラロメリア・アロヒラニ

美浦・久保田貴士厩舎

Photo by CARROT CLUB

クロフネ	フレンチデピュティ French Deputy	Deputy Minister
		Mitterand
	ブルーアヴェニュー Blue Avenue	Classic Go Go
		Eliza Blue
ファインセラ	サンデーサイレンス Sunday Silence	Halo
		Wishing Well
	ビワハイジ	Caerleon
		アグサン

購入時の期待
　今をときめくビワハイジを祖母に持つ。近親にブエナビスタ、アドマイヤジャパン、 アドマイヤオーラと牝系図にはずらりと名馬が並ぶ。 母は中央で４勝をあげ、兄は２頭とも勝ち上がっている。 父がクロフネに変わり、本馬は骨量もあって丈夫そうである。 配合からは芝でもダートでも適応できるとみる。スピードとスタミナを兼ね備え、 中距離で先行するイメージ。めざすは重賞制覇！

結果（28戦3勝）
　「ノリちゃんがキャロットのカタログを見て“オレが乗るからいつ入厩させてもいいよ”くらいのことを言ってた」 とデビュー前から横山典弘のお眼鏡にかなっていたホワイトフリート。 2歳5月に入厩してゲート試験を一発合格するも、デビュー戦は気の若さを見せて他馬と接触するトラブルに見舞われる。 3戦目で初勝利をあげると、暮れに同条件の500万を勝利し、2歳で2勝馬となった。 年明けは京成杯にチャレンジ。開催順延となったレースでは追走いっぱいで、 以降は芝を諦めることを決める。1000万条件は家賃が高かったが、 4歳夏に降級して3勝目をあげた。再昇級後も2着、3着と好走することもあり、 一本調子でジリジリとした脚しか使えないながらも、この頃がホワイトフリートにとって充実期だった。 5歳後半から6歳と体調が上がってこず、二桁着順を繰り返す。 ペースがあがると自分からやめてしまうところもあり、 どうも走る気が失われてしまったようだ。このまま引退させるのも惜しいと障害入りするも、 飛越への戸惑いを拭うことはできなかった。陣営は十分に手をつくしてくれたと思う。引退後は幸せなことに中山で誘導馬として 働くことになった。美しい真っ白な馬体で縁の下から競馬界を支え、多くの人たちに可愛がられてほしい。

エキサイトゲーム（10-49）

牡・芦毛・2010年5月5日生　総額3,200万円　1口 80,000円

生産者：ノーザンファーム　

募集時：422kg 体高148cm 胸囲173.5cm 管囲：20.3cm　

兄弟：インパクトゲーム・ワンサイドゲーム

栗東・橋田満厩舎

Photo by CARROT CLUB

ダイワメジャー	サンデーサイレンス Sunday Silence	Halo
		Wishing Well
	スカーレットブーケ	ノーザンテースト
		スカーレットインク
グッドゲーム Good Game	フライ ティル ドーン Fly Till Dawn	Swing Till Dawn
		Flying Fortress
	Boom Bird	Storm Bird
		Boom and Bust

購入時の期待
　この年、最優先で申し込んだ期待馬。 母は米国のＧ３クラスで活躍し６勝をあげており、 いずれも兄姉は素質を高く評価されていたが、馬体の大きさや脚元などに難があって 思うように出世できなかった。本馬は遅生まれということもあって 体高がないのが気になったが、馬体は父ダイワメジャーに似て欠点らしいところがない。 ある意味、理想的な形に見える。 馬体もこれからグンと成長するのではないかと判断した。 マイルあたりでスピードを活かす競馬が合っているのではないか。

結果（3戦0勝）
　２歳夏、左前脚の上腕部に骨膜が出て手術。気性面ではテンションが高いこともあって、 入厩できたのは暮れも押し迫った頃合いだった。しかし、気難しさはエスカレートし、再び放牧へ。 ３月に去勢手術を行う。５月に再入厩を果たし、６月にデビュー。 不安を抱えて初めての実戦にしては、まずまずの競馬だった。 だが、最後まで気性面がネックとなり、レースで能力を発揮することはできなかった。 中央引退後、名古屋で勝利を重ねており、 ファンド解散が惜しまれるが、まだまだ若いので頑張ってほしい。

ラッキーチケット（10-27）

牡・鹿毛・2010年5月18日生　総額2,600万円　1口 65,000円

生産者：ミルファーム　

募集時：409�` 体高153cm 胸囲176cm 管囲21cm

兄弟：レイクエルフ（3勝）

美浦・勢司和浩厩舎

Photo by CARROT CLUB

ネオユニヴァース	サンデーサイレンス Sunday Silence	Halo
		Wishing Well
	ポインテッドパス Pointed Path	Kris
		Silken Way
ベルグチケット	ウイニングチケット	トニービン
		パワフルレディ
	ベルグストーム	Stormcat
		ラッキーチリ

購入時の期待
　２歳春になっても多くの残口がある状態。 ネオユニヴァース産駒に珍しくない左前脚の外向が嫌われたのと、 １歳12月に左前肩を捻挫したことが不人気の原因のよう。 ただ馬体は良いものがあるし、生来の外向も問題ないと ノーザンファーム側が判断して落札した経緯がある。 春のツアーに参加した際、牧場の人もオススメしていたので 思い切って購入することにした。小柄だった馬体も急成長しており、 残り物に福があったと思わせてほしい。

結果（8戦0勝）
　募集時に400キロそこそこだった馬体は500キロ近くまで成長。 逞しくなっていったが、脚元に留意しながらのトレーニングは変わらなかった。 条件が合えば善戦はするものの、勝ちきるまでには至らない。 歯がゆい結果が続いた。もう一度、芝を試してほしいという思いもあったが、 １勝をあげるのが最大ミッションのなかでは、そうした余裕は得られなかった。 ９月の中山でラストチャンスにかけていたが、 ここに来て歩様に不安が発生。左第一趾骨骨折が判明したため、 現役続行は断念することになった。もし、十分な鍛錬が積めていたらと感じさせる馬体の持ち主だった。

ユニバーサルキング（10-29）

牡・鹿毛・2010年2月8日生　総額3,000万円　1口 60,000円

生産者：ノーザンファーム　

募集時：458kg 体高156cm 管囲20.4cm

近親：ピサノガレー（4勝）・ピサノジュバン（4勝）

栗東・松永昌博厩舎

Photo by SILK HORSE CLUB

スペシャルウィーク	サンデーサイレンス Sunday Silence	Halo
		Wishing Well
	キャンペーンガール	マルゼンスキー
		レディーシラオキ
シルクユニバーサル	ブライアンズタイム Brian's Time	Roberto
		Kelley's Day
	トロピカルサウンド Tropical Sound	Fappiano
		Pacific Princess

購入時の期待
　社台グループとの関係を強化したシルクホースクラブの第一期生。このスペシャルウィークの牡馬は 兄弟は走っていないし、3000万円は高いだろうと思ったが それを補うだけの動きの良さがある。弾力性があり、クビを良く使ってキビキビと歩く。 生産牧場のノーザンファームも馬のデキに自信があるのだろう。 母の全姉ピサノガレーは準オープン馬のピサノジュバン、 ブリーダーズゴールドジュニアＣを完勝したモエレフウウンジを産んでいる。 本馬はピサノジュバンと同血。 曾祖母の系統からはビワハヤヒデ、ナリタブライアン、ファレノプシスら一流馬が輩出されている。 ダートに向くか、芝に向くか、楽しみである。

結果（8戦0勝）
　飛節に疲れが出るなど、順調さを欠いて２歳時にはデビューできなかった。 ようやく２月に実戦に漕ぎ着けるが、牡馬牝馬に関係なく馬っ気を出したり、 砂をかぶると行く気をなくすといった、調教では見せなかった気性の悪さが露呈する。 ３月に去勢。３歳夏に復帰して改善は見られたものの、 ９月の未勝利戦で３着に粘り込んだのが競走生活のハイライトだった。 障害へ転向するも良いところなく、登録を抹消されることになった。 その後、園田に転出し、初勝利をあげている。 エキサイトゲーム然り、この世代の期待馬は気性に泣かされた。

ローブティサージュ（10-48）

牝・青毛・2010年1月28日生　総額1,500万円　1口 30,000円

生産者：ノーザンファーム　

募集時：437kg 体高154cm 管囲20.0cm

兄弟：本馬は２番仔

栗東・須貝尚介厩舎

Photo by SILK HORSE CLUB

ウォーエンブレム War Emblem	Our Emblem	Mr.Prospector
		Personal Ensign
	Sweetest Lady	Lord at War
		Sweetest Roman
プチノワール	Singspiel	In the Wings
		Glorious Song
	リッチアフェアー Rich Affair	Machiavellian
		Much Too Risky

購入時の期待
　またもやウォーエンブレム産駒だが、こちらは牝馬。 歩く姿はゴムマリのよう。柔らかい筋肉を持っている。兄弟や叔父、叔母に目立った活躍馬はいないが、 祖母はホワイトウォータアフェアの全妹、 それにシングスピールをかけたのが母。ということは、母はアサクサデンエンと同血になる。 ヴィクトワールピサを出した一族の勢いに期待したい。

結果（20戦3勝）
　2012年5月に入厩するものの、ゲートに手こずって5回目の試験でようやく合格。 それでもオープン古馬と併せて先着するなど素質の片鱗は感じさせていた。 デビュー戦は出遅れながらも直線で鋭い末脚を繰り出して1着。 ファンタジーSでも連対すると、阪神JFでは激しい叩き合いを制してＧ１制覇を成し遂げた。 私にとっても一口ライフで初めてのＧ１勝利、そして重賞勝利でもあった。 3歳、桜花賞は掲示板を確保したものの、オークス、秋華賞では結果を出すことができなかった。 以降、古馬になってからは短距離路線に活路を求めることになる。 阪神牝馬Sではタイム差なしの3着に好走し、初の1200メートル戦の函館SSで連対。 そして、キーンランドカップでは馬群から力強く抜けだして再び重賞を手にした。 2歳がピークの早熟馬ではないかとの声を覆す走りだった。 しかし、秋の京阪杯でゲート入りに手こずった際、腕時計を壊された発走委員の私怨によって 不要なムチを連打され、レースは惨敗。精神的外傷も負ってしまった。 この事件は一般全国紙でも取り上げられ、ゲート誘導の在り方に一石を投じることになった。 関係者による慎重な調整が続けられ、恐る恐る臨んだ復帰戦の阪急杯。 不良馬場、ローブティサージュは内から脚を伸ばし、勝ち馬と同タイムの3着と大健闘した。 心揺さぶられる頑張りだった。だが、引退は思わぬ形でやってきた。 福永を鞍上に迎えたスワンS、直線で反応良く突き抜けようとした瞬間、 進路をカットされて落馬、激しく転倒したのだ。福永は右肩を脱臼するなど重傷を負った。 ローブティサージュは奇跡的に大きなケガはなかったが、精神面への影響を考慮して引退することになった。 競走生活を振り返れば、どこまでも物語に富んだ馬なのだろうと改めて驚かされる。 喜びも悲しみも、怒りも感謝の念も、味あわせてもらった。 どうか母親として穏やかな繁殖生活を送ってほしい。